セプテムプロダクツなどの日本企業が中国人を必要とする理由 中国人採用のメリットと注意点、今後の展開とは?

■最近外国人観光客をよく見かける

日本の観光地では外国人観光客を目にする機会が増えました。
年々、訪日する外国人観光客は増加しており、観光地やお店でもグローバルな対応が求められています。
まずは外国人観光客の推移や増加の理由からご紹介しましょう。

【訪日外国人観光客の推移】

2018年に日本へ渡航してきた外国人観光客の数は、日本政府観光局のデータによれば3119万1,900人となっています。
2013年の推移が約1,036万人となっているので、約3倍もの人数に増えていました。
政府は東京オリンピックが開催されるまでに、約4,000人の外国人観光客を呼び込みたい考えを示しています。
インバウンドに向けた施策も進んでいるので、今後も訪日する外国人は順調に増えていくと予想されます。

【外国人観光客が増加している理由】

訪日する外国人が増える要因は、主に5つの理由が関係していると考えられます。

・関心が集まっている
日本は他の国とは異なる伝統文化や歴史があるスポットが充実しています。
また、最近では日本から発信されるアニメやゲーム、アイドルなどのサブカルチャーや、セプテムや資生堂といった化粧品、ソニーなどの電化製品などが外国人から非常に人気です。
エンターテイメントや質の高い商品が豊富であり、それに関心を持つ外国人が増えています。
SNSの発達で流行や文化が海外にも伝わりやすくなったので、関心を寄せる外国人が広まっているのです。
日本ではお馴染みの「和食」はユネスコ無形文化財に指定されており、そこからも日本への関心の高さが伺えます。

・円安
円安が進行していることも外国人観光客の増加に関わっています。
2014年から120円の円安となっており、近年は100~115円をキープしています。
2011年の75円32銭が最高値なので、そのレートで換算すれば当時より約30%も安く観光できるというわけです。

・ビザ緩和や呼び込み施策
2017年に中国人旅行者向けにビザ発給の条件が緩和されました。
通常は1度入国して出国すれば失効となるシングルエントリーで、有効期限1ヶ月となっています。
しかし、緩和により一定の経済力を持つ中国人に数次ビザを発行しており、その条件は1回の滞在期間は30日以内、有効期限3年と期限が大きく伸びました。
さらに高所得者は1回の滞在90日、有効期限5年の条件で発行が可能です。
ロシア人のビザ緩和も行われており、今後は緩和の対象国が増えると予想されます。
また、官民と連携してインバウンドを呼び込む施策が行われています。
日本の場合、2003年から「ビジッド・ジャパン」が実施されており、旅行会社やメディアなどへのアピール、外国人向けのパンフレット制作、海外旅行博の出展などプロモーション活動が進んでいます。

・LCCの普及
LCC(格安航空機)は世界中で発達しており、従来よりも安い運賃で移動できるようになりました。
航空費の削減も海外旅行の敷居を下げる要因となっています。

・アジア各国の経済成長
中国を中心にアジア各国は急激に経済成長が進んでいます。
経済が豊かになると海外旅行への関心や要求が高まるので、経済的な成長も来日を促す要因と考えます。
特にアジア各国は日本と近距離であることから、比較的気軽に行ける点が渡航先に選ばれやすいことにつながっているのでしょう。

【外国人観光客へのインバウンド対応が必要】

外国人観光客の増加に伴い、宿泊施設や飲食店、ショッピングモール、観光地はインバウンド対応が必要になります。
例えば、無料Wi-Fiの導入や日本のルールや文化を伝える対応やサービスが求められるでしょう。
英語や自国の言葉が使えず悩む方が多いので、多言語でコミュニケーションできる対応が求められるので、対応できる人材が欲しいところです。
日本は慢性的な人手不足に悩む企業やお店が多いので、日本人だけではなくグローバルな対応ができる外国人労働者も必要と言えるでしょう。

■日本が行う中国人採用の現状について

グローバルな対応を目指す企業やお店が増えているので、外国人労働者の雇用にニーズがあります。
中でも中国人の労働者は特に求められる人材とされています。
なぜ中国人労働省が必要とされているのか、その理由は採用の現状を見ていきましょう。

【訪日外国人観光客数のトップは中国】

訪日外国人観光客の数を国別で見てみると、2018年のトップは中国で838万100人の人が訪れています。
2017年も中国が1位を獲得しており、その時は735万5818人だったので同様の割合を維持しています。
なお、2位が韓国(753万9000人)、3位は475万7300人となっており、それ以降もアジア圏が上位を占める形となっています。
韓国と大きな大差はないものの、ビザ緩和の関係も合って中国人観光客はこれからも伸びていくと考えられるでしょう。
そういった背景から中国人向けのサービスが必要となり、中国人の人材確保が必要になるというわけです。

【中国人採用の現状】

・外国人労働者数と増加の要因
厚生労働省が公表している「外国人雇用状況」の届出状況まとめによれば、2018年10月時点で届出を出している外国人労働者の数は約146万人です。
前年同期から約18万人(14.2%)増加しており、届出の義務化により過去最高を記録しました。
高度外国人材や留学生、技能実習生の受け入れ、雇用情勢の改善などが増加に関わっているとされています。
労働者を国籍別に見てみるとトップは中国で38万9117人の労働者がおり、全体割合26.6%を占めていました。
前年同比は4.5%増となっていますが、2位のベトナムは31.9%増、フィリピンが11.7%増となっているので、この2ヶ国に比べると増加率は芳しくないと言えます。

・産業別の中国人労働者数
産業別の資料では、製造業に務める労働者が10万854人と最も多いです。
その次に卸売・小売業(7万7401人)、宿泊・飲食サービス業が(約5万8027人)となっています。
一方、最も少ないのは医療・福祉(5971人)となっていました。
いずれの産業も人手不足に悩む業界ですが、製造業、卸売・小売業、宿泊・飲食サービス業は中国人に人気のある業界と考えられます。

■外国人を採用するメリット

近年、日本で働く外国人のホワイトカラーが増えてきています。
外国人を雇用している企業が至るところにあり、取引先に外国人社員が入社しているところも少なくありません。
ビザ取得者も増えており、あらゆる業界・職種に外国人が広がってきています。
当然、外国人を採用するメリットがあるからこそ増加しているのですが、企業にとってどのような利点があるのでしょうか?

【多様性がある】

企業に新しい血液を取り入れることによって、これまでと違った視点・考え方でものの見方ができるようになります。
これは捉え方だけの問題ではなく、人脈や新たな手法が生まれることにも影響するものです。
日本人とは違った生き方・背景を持つ外国人とコラボレーションすれば、大きな変革をもたらすことも期待できます。
様々なアイディアが出されることで一緒に働く日本人の社員に相乗効果を与えることでしょう。
日本人では気付かない問題点を発見するなど、斬新なアイディアが創出されるかもしれません。

【優秀な人材を確保できる】

日本で就職を希望する外国人は真面目で勤勉な人材が多く、新しい環境に順応するための努力を惜しみません。
残念ながら現在日本では、優秀な人材採用に苦戦しています。
新卒のエンジニアに関しては外国人を採用する企業がとても多くなっている状況です。
自国の言語だけにとどまらず、英語や日本語を話せる外国人も多く、外国人の顧客対応や、翻訳、通訳などといった多言語対応が可能になることも外国人採用の魅力と言えるでしょう。

【グローバル化対応が期待できる】

もしも海外への進出を希望しているのなら、進出予定の地域出身者を登用することで、企業の進化を貢献することができるでしょう。
現地の市場調査や社員の渡航、商習慣など進出する国のならわしなど、レクチャーを受けることが可能です。
外国語による広報や日本人とは違った感覚を活かした商品・サービス開発、市場の拡大・越境などの足掛かりとなります。

【職場環境の活性化】

外国人労働者は、向上心が強く意欲的な人材が非常に多いです。
日本人とは違った姿勢で仕事に向き合うため、組織に大きな刺激を与えます。
マンネリ化してしまった社内環境を一変させ、周囲の就労意識を向上させることができるでしょう。

以上のようなメリットがあるため、外国人採用の需要が高まっているようです。

■外国人採用を行う際の注意点

いくら外国人採用の需要が高まってきていると言っても、働く上では配慮ある行動が必要になってきます。
では、外国人を採用する際の注意点について見ていきましょう。

【文化や習慣の違いを理解しておくこと】

日本に伝統や文化があるのと同じように、国によって様々な価値観があります。
外国人が居住していた生活習慣や文化などをある程度理解しておかないと、思わぬトラブルに発展してしまう恐れがあります。
日本特有の曖昧な表現や人前で叱咤されることを嫌う外国人はとても多く、これも文化や風習の違いと言えるでしょう。
日本では一般常識と言われることでも外国では非常識になることもあるので、価値観をあまり押しつけないよう注意してください。
特に、韓国人や中国人は体面を気にする風習があるため自分のプライドが傷つくことをとても嫌います。

【就労資格の有無】

外国人を採用する場合は、就労ビザを取得していなければなりません。
就労ビザは職種や業種などによって取得できない場合もあるので、事前に調査しておきましょう。
外国人を一定数以上採用する際は、管理責任者を選定しなければならないことも忘れないようにしてください。

【キャリアアップを考える】

外国人を社員として雇用する場合は、キャリアアップの設計を明確に立てなければなりません。
上司が面談を行い、外国人労働者にあったサポートを考える必要があります。
せっかく優秀な外国人を採用に踏み切ったのに「どう教育していけばいいのか分からない」という状況に陥ってしまえば、採用された側も環境に馴染みにくいでしょう。
外国人は「日本でキャリアを積み上げたい」と思って日本に来ているため、自身のサポートプランがしっかり形成されていないと、すぐに離職してしまうかもしれません。

【自己主張が強い人材は要注意】

自分を大切にすることや自身の長所を積極的にアピールすることは日本では常識的に良いものとされています。
しかし、あまりに自信があり過ぎる外国人は、働く上でも自分の意見を主張したがります。
「なぜこの業務を自分が行うのか」「評価されないことに納得できない」など上司への要求が多くなってしまうかもしれません。
日本人は自分の意見をあまり口にしないので、こういったタイプの外国人は少し攻撃的に感じてしまう場面もあるでしょう。
それが周りの社員の相乗効果につながれば良いのですが、クレーマーのような立ち位置になってしまうと会社の空気に馴染みにくいのではないでしょうか?
いくら優秀な人材でも、周囲の人と連帯意識が持てない人材は要注意です。

【日本語能力より対応力を優先する】

外国人を採用する上で日本語能力は業務をする上で必要不可欠です。
履歴書を日本語で完璧に作れるスキルや、面接で日本語を使ったコミュニケーションが取れれば、会社にとって有益な存在になるでしょう。
しかし、日本語が長けているからといって仕事面で活躍できるとは限りません。
会社に必要なのは周囲に合わせようとする姿勢や指導されたことに対して正確に行動できる適応力です。
日本語がいくら上手でも1年後、2年後と長い目で見た時、伸び代があるかどうかを考えてみてください。

■まとめ

ダイバーシティ全盛の今の時代、外国人採用を積極的に取り入れる会社が増えてきていますが、人材を活かす・活かさないは会社次第という見方もあります。
日本には「郷に入れば郷に従え」ということわざがありますが、近い将来外国人と一緒に働くことがスタンダードになっていくかもしれません。
日本で就労する外国人から見て、日本の会社が魅力的だと感じてもらうためにも、日本の企業の在り方について一度見直す必要があるのではないでしょうか?