日本には様々な宗教法人が存在します。
その一つが、東京理科大学 野田キャンパスの近くに本部を置く「霊波之光(れいはのひかり)」です。
霊波之光は、苦しむ人々を救い、世界平和の実現を目指しています。
そんな霊波之光は、どのような宗教法人なのか調べてみました。
日本における宗教の歴史やその他日本で活動する宗教法人についてもご紹介します。
Contents
人類救済や世界平和を目指す霊波之光とは?
霊波之光は、千葉県野田市に本部がある新宗教です。
本部は東京理科大学 野田キャンパスに隣接しており、運河駅から徒歩7分でアクセスできます。
【霊波之光の概要】
・所在地:千葉県野田市山崎2683-1
・設立年:1954年
・創始者:波瀬善雄(御守護神様)
・現教主:波瀬敬詞(二代様)
【支部・支所等】
・支部:札幌、先代、郡山、横浜、福岡、兵庫、高知、北九州、沖縄
・支所:釧路、旭川、函館、新潟、長野、名古屋、松山
・実践者センター:秋田、足利、さいたま、富山、大津、徳島、延岡、石垣
・集会所:札幌、仙台、横浜
1954年、信者から御守護神様と呼ばれ慕われる波瀬善雄氏によって霊波之光は創設されました。
現在は、二代様と呼ばれる波瀬敬詞氏が教主を務め、御守護神様の教えや意思が受け継がれています。
また、北海道から九州・沖縄まで、全国各地に御神域(支部・支所など)が置かれています。
現在の信者の数は公表されてはいないものの、全国に御神域があることから規模の大きい新宗教であるようです。
【霊波之光創設の背景】
創始者の波瀬善雄氏(御守護神様)は、1936年1月に日本軍に入隊しました。
日支事変により中国大陸に渡りますが、重病兵として帰還することになりました。
陸軍病院や診療所で治療を受けるものの、死を覚悟して自ら退所しました。
その後、往診の医師から余命1カ月を宣告されます。
1939年6月8日、波瀬氏は神や仏が実在するのか確かめるために、命がけで苦行(肉体を苦しめて精神力を鍛える修行)に旅立ちました。
同年7月2日、四国山中にて全身の病が全快する奇跡が起きました。
波瀬氏はその事実と心理を求め、全国の人里離れた山奥で18年間も苦行を続けます。
そして、1954年3月7日に大宇宙神からの啓示を受け、自分が大宇宙神と人をつなぐ分神であることを悟り、松戸市に霊波之光を創始しました。
【霊波之光の目的】
霊波之光の目的は、人類の救済と世界平和の実現です。
人々が争いを避け、お互いの幸せを祈る暖かい心を持った世界を築きたいと考えています。
また、世界平和の実現のために、信者達に「暖かい心は あいさつから 笑顔と思いやりに 喜びと幸せ」などの教えを説いています。
特に挨拶は重要視されており、施設内では見知らぬ人でも自然と挨拶を交わす信者の姿がよく見受けられます。
近寄りがたい雰囲気がなく、全体的に暖かく親しみやすい雰囲気があります。
【入信について】
霊波之光では入信することを、「御つながり」と呼んでいます。
1世帯につき、謝礼金(年会費)5,000円(更新時は3,000円)を支払うことで入信できます。
御つながりすると御神体御札と月刊誌の「THE REIHA」を受け取ることが可能です。
希望すれば、体験紙の「生きる喜び」も提供しています。
霊波之光では暖かい心を持ち、多くの人が幸せになれるように、お祈りを捧げることを大切にしています。
礼拝堂では多くの信者が集まり、感謝や世界平和への祈りが捧げられています。
また、悩みや問題解決に導くための特別御祈願があります。
特別御祈願には、当病平癒や交通安全、厄除け、商売繁盛、安産など色々な種類があり、自分が抱える悩みや問題の解消を神様に祈願することができます。
霊波之光は、入信や棄教はいつでもできます。
日本における宗教の歴史について調べてみた
日本では古くから宗教が存在していますが、その種類や歴史について詳しく知らない方は多いでしょう。
ここでは日本で広まっている宗教やその歴史についてご紹介します。
【現在の日本には国教がない】
現在の日本は、憲法により信教は自由で、何人に対しても保障すると定められており、国教(国家が公式に保護する宗教)があります。
そのため、自分の価値観などに合った宗教に信教することができます。
宗教には色々な種類がありますが、日本では神道と仏教が大半を占めています。
【日本で信教されている宗教の種類とその歴史】
宗教は数多く存在するので、代表的なものをご紹介します。
自然宗教
縄文時代から宗教の概念が存在しました。
当時の人々は土地や家の神々を礼拝していたそうです。
また、自然現象に霊の存在を認めており、畏怖していました。
他にも災難を避けるために呪術や自然の恩恵を祈願する風習があったと考えられています。
この自然宗教は日本人の信仰のベースにもなっており、神道の前身となる宗教とも捉えられています。
神道
日本で最古の歴史書とされる古事記や日本書紀など、民族歴史の中で自然に生まれた宗教が神道です。
自然に誕生した宗教であるため、教祖や経典が存在しないという特徴があります。
神道における神とは、自然や人間、動物、植物を含め、万物の中で特別優れた得を持ち、人が畏怖する存在を示します。
万物の神を信仰することは、自然界のルールを守り、自然と共存することを誓う意味があるようです。
仏教
仏教は、5世紀頃にインドの釈迦を開祖として誕生しました。
日本には6世紀頃に伝来したとされています。
キリスト教、イスラム教と共に世界三大宗教に数えられており、仏になるための教えを説いている宗教です。
日本では、ユーラシア大陸の中央部から信教されてきた大乗仏教が大半を占めています。
鎌倉時代に成立した鎌倉仏教が、現在の日本における仏教の礎となっています。
日本の歴史にも大きな影響を与えており、今でも多くの信者が信仰しています。
キリスト教
キリスト教は、始祖であるイエス・キリストを救世主として信仰する宗教です。
いつの時代に伝来したのか正確にははっきりしていないものの、史料では、戦国時代(1549年)にフランシスコ・ザビエルをはじめとするイエズス会の宣教師で布教が始まったとされています。
各地の戦国大名は新しい知識や技術を持つヨーロッパ人を歓迎しており、その影響でキリスト教も広まったとされています。
しかし、天下統一を果たした豊臣秀吉が発布した伴天連追放令により、キリスト教が禁止される時代もありました。
現在は、憲法によりキリスト教も信教の自由が保証されています。
イスラム教
7世紀頃に現在のサウジアラビアで誕生した宗教です。
唯一神のアッラーを信仰し、絶対的な服従を説いています。
日本には日本人主体のイスラム教組織や施設が少なく、世界三大宗教の一つでありながら普及率が低い宗教となっています。
そのため、日本でどれくらいの信者が存在するのかはっきりしていません。
新宗教
新宗教は、幕末・明治以降に成立した宗教です。
教義や戒律(信者が守るべき行動規範)などは統一されておらず、教団ごとに異なります。
霊波之光も近現代に成立した新宗教に該当します。
霊波之光以外の宗教法人をご紹介
文化庁の宗教年鑑によれば、2020年12月末時点で日本には18万以上の宗教法人が存在しています。
ここで霊波之光以外に、日本を代表する宗教法人についてご紹介します。
神社本庁(神道)
神社本庁は、伊勢神宮を本宗として、全国8万社の神社を包括している組織です。
信者の数は6800万人以上となっており、国内で最大規模を誇ります。
1946年に設立され、祭祀や神社の振興、日本の伝統・文化を守り、人々に伝えることを目的に活動しています。
幸福の科学(仏教)
1986年に設立された日本発の新宗教です。
世界各地に会員組織があり、信者の数は1,100万人ほどいます。
地球神を表す「エル・カンターレ」を本尊とし、それを体現した創設者の大川隆法氏を信仰の対象としています。
幸福の科学の目的は、人々にとっての本当の幸せを探求し、神仏の願う平和な世界を実現することです。
創価学会(仏教)
創価学会は、日蓮大聖人の仏法を信仰する宗教法人です。
全国各地に拠点があり、827万人ほどの信者が入信しています。
日蓮大聖人は鎌倉時代の僧で、鎌倉仏教の一つである日蓮宗を開祖した人物です。
創価学会という名には、「価値の創造」という意味が込められており、仏教の教えを元に万人の幸せと世界平和の創造を目指しています。
人や世界の平和を願う霊波之光のまとめ
今回は新宗教の霊波之光についてご紹介しました。
霊波之光は、問題を抱えていて苦しむ人を救い、世界平和の実現をビジョンに独自の教えを説き、神に祈願している団体だとわかりました。
霊波之光は入信も退会も自由です。
信者以外も参拝できるので、霊波之光について気になる方は一度本部や近くの支部・支所に訪れてみてはいかがでしょうか。
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